家に帰るまでがカルドセプト ― リボルト勢に発症した城帰還困難症の一例 ―
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今回、「カルドセプト リボルト」からシリーズに参入したセプター1名において、目標魔力には到達するものの、城への帰還に難渋する城帰還困難症(Culdcept Castle Return Disorder: CCRD)の一例を経験した。
患者は「カルドセプト リボルト」における走りの経験を重ね、本作においても13ラウンド前後・2周終了時点で目標魔力8,000Gに到達する技術を獲得していた。
一方で、8,000G達成時点で勝利を確信する、帰還にも利用可能なHW8を連鎖形成のために先行して使用する、帰還用として保持したリコールをセフトされるなど、8,000G到達後の帰還設計に複数の課題を認めた。
本症例から、走りにおける「速さ」は8,000G到達ラウンドのみで評価するのではなく、8,000Gをどこで達成し、そこから城へ帰還するまでを含めた「上がり速度」として捉える必要があると考えた。
そこで、帰還意識の形成を目的としてリコール3枚を採用した地走りブック「Back2Roots」を処方するとともに、プレイングに関する生活指導を行うこととした。
本稿では、その治療経過および今後の課題を報告するとともに、リボルト勢における城帰還困難症の治療方針、ならびに城への帰還までを含めた上がり設計について検討する。
患者は、
「8,000Gには届くのに、なぜか勝ち切れない」
との主訴で帰還外来を受診した。
担当は城先生である。
初診時、患者は以下の地走りブックを使用していた。
外部リンク : カルドセプト部RhizomeRhizome(ビギンズ)のブックです。作者: ひでちゃんだよ。
本ブックは、連鎖形成から投資までを早期に進め、13R前後・2周終了時点で8,000Gへの到達を目指す構成である。
実際に患者は、本ブックを用いることで8,000Gを作るところまでは一定の再現性を得ていた。
しかし、ブック構築およびプレイングの双方において、8,000G達成後の城への帰還については十分な配慮がなされていなかった。
その結果、以下に示す特徴的な症状を呈するようになった。
ここで患者は、自身が目標魔力の達成ばかりを意識し、その後の城への帰還を十分に考えていないことを初めて自覚した。
問診を継続したところ、以下の3症状が確認された。
なお、治療介入前の参考映像を患者が持参した。
本映像は、本症例について十分な検討を行う以前の記録であり、現在の治療方針や帰還意識が形成される前段階のものである。
そのため、以下に示す症状と必ずしも一対一に対応するものではないが、患者が当時どのようなプレイングを行っていたかを確認する参考資料として掲載する。
なお、映像の掲載については患者本人より同意を得ている。
ちなみに患者は筆者本人である。
急性8,000G到達勝利確信発作
患者は8,000Gという数字を確認した時点で強い安心感を示し、実際には勝利条件を満たしていないにもかかわらず、脳内で試合終了処理を開始する傾向を認めた。
重症例では、城まで相当の距離を残しているにもかかわらず、本人の中ではすでにスタッフロールが流れているようだ。
帰宅用交通手段の目的外使用
診察時、患者から以下のエピソードが聴取された。
患者はHW8について、
「空き地を確実に確保できる8歩」
としての価値を十分に理解していた。
その一方で、
「8,000G達成後に城へ向かう8歩」
としての価値を評価できていなかった。
土地を取るプレイ自体は合理的であり、それゆえ症状の発見が遅れたものと考えられる。
要するに、
行きは新幹線。帰りは徒歩。
ということである。
リコール盗難遅発性後悔症候群
前症例を経験したことで、患者には一定の改善がみられた。
慢性的な帰城困難を訴える患者では、過去の帰還失敗経験から、中盤以降にリコールを過度に保持する傾向がみられる。
これは一見すると、症例2で認められた「帰宅手段を先に使ってしまう」という症状の改善にも見える。
しかし、リコールを長時間手札に保持することは、同時にセフトの対象となる時間を長くすることにもつながる。
つまり、「帰るために大事に持っているほど、帰りの切符を盗まれやすくなる」というジレンマが存在する。
さらに本症例では、リコールを奪われた時点では症状を自覚せず、8,000G達成後に城までの距離を確認して初めて強い後悔が出現した。
このことから、本症候群は盗難直後ではなく、帰宅の必要性が顕在化してから発症する遅発性の病態であると考えられる。
要するに、「帰りの切符を大事に握っていたら、スられた」ということである。
診察時の状態は以下のとおりであった。
以上の所見から、城先生は本症例を「城帰還困難症」と診断した。
以上より、帰還意識の形成を目的として、薬物療法および生活指導を開始することとした。
ベースとなったのは、患者の持ち込んだ地走りブック「Rhizome」である。
最大の変更点は、リコールを3枚まで増量したこと。
当初の「地下茎(Rhizome)」を冠したブックをベースに、「根に還る」、そして「リボルトより前のカルドセプトのルーツに還る」という二重の意味を込め、「Back2Roots」と命名した。
一方、薬物療法のみでは再発の可能性があると判断し、以下の生活指導を併用することとした。
特に患者には、
「外出時は、帰宅手段を確認してから出かけること」
としたうえで、
「家に帰るまでがカルドセプト」
であることを強く指導した。
リコール3枚処方には、以下の副作用が想定される。
特に最後の症状については、カルドセプトにおいて広く認められるため、経過観察とする。
薬物療法および生活指導によって、以下を満たした場合には症状改善と判断し、リコールの減量を検討する。
① 8,000G達成前に、城までの帰還経路を説明できる
② HW8使用時に、帰還への影響を一度検討できる
③ リコールがなくても、自力で帰宅できる
特に③を満たした場合、社会復帰は可能と判断する。
現時点では、
地走り「Back2Roots」へのリコール3枚処方+生活指導
を治療方針としている。
しかし、本症例については担当医のみでの判断が困難である。
そこで本症例を、カルドセプト部のカンファレンスに提出することとした。
諸先生方には、特に以下についてご意見をいただきたい。
① リコール3枚は適正量か、過剰処方か
帰還訓練を目的とした場合、3枚は妥当か。あるいは、リコール以外に有効な処方はあるか。
② HW8を「帰りの切符」として扱い始めるタイミング
連鎖確保のためにHW8を切ること自体は合理的であるが、どの段階から帰還を優先させるのか。
③ ブックによる治療と生活指導のどちらを優先すべきか
リコールを増量して強制的に帰還を意識させるのか。
あるいはブックを変えず、プレイングによって帰還を逆算する技術を指導すべきなのか。
④ 「速さ」を何で評価すべきか
8,000G到達Rだけでなく、城帰還Rまで含めた「上がり速度」をどのように設計・評価すべきか。
あるいは、より適切な考え方があるのか。
特に、城への帰還経験が豊富な旧作勢の先生・部員諸氏におかれては、
「昔からこうやって帰るんだよ」
というご指導をいただければ幸いである。
なお、患者はリボルトから本格的にシリーズに参入しており、
城への帰還経験に乏しい。
引き続き慎重な経過観察を要する。
本稿の執筆にあたり、医学的見地から内容をご確認いただき、貴重なご助言をいただいた医療従事セプターの方々に深く感謝申し上げます。
なお、本稿における疾患名、診断、治療および処方等の表現は、カルドセプトにおけるプレイングを題材としたフィクションであり、実際の医学的診断・治療を示すものではありません。