【ブック作りたい初心者向記事】「作戦」を立ててブックを作ってみよう
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こんにちは!カルドセプトビギンズが発売されて3週間少し経ちました。カード集めもぼちぼち終わり、自分だけのブックを作ってみたい!というセプターの方(特に前作や今作から始めたセプターの方)も多いのではないでしょうか。
しかし、いざブック編集画面を目の前にすると「まず何から手を付けようかな」と迷ってしまうことも多いはずです(そうでないベテランセプターはここでサヨウナラ)。 そこで、この記事では、「普段ブックを作らないけど1から作りたい!」というセプターでも迷わずにブックが作れることを目標に、ブック構築が趣味の私が普段ブックを作る際にしている「作戦から逆算する構築方法」を紹介します。難しい話は抜きにして、大型大会代々木ビギンズで勝利実績のある拙作「海廊周遊(ブック解説リンク)」を作る過程とともに「作戦」を形にする方法を紹介していきます!
それでは早速作戦を立てることにします。私は作戦を立てるときには
のどちらかを起点にとっかかりになりそうな特徴をピックアップ→特徴を活かせる大枠を決定→大枠を実現できる具体的な作戦を立てる の順で立てています。今回はマップを起点に考えていきます!
今回作るブックは大会参加用で、レギュレーション(=マップ)が決まっていました。ですので、まず舞台であるロータリーを自分なりに分析し、どういう要素が強いのかを整理します。
まず目を引くのは交差点が水と火にしかないところです。カルドセプトでは分岐のあるマップは交差点に当たるマスを避けにくく、相手が意図せず踏みやすい強い位置であることが知られています。そのため、このマップでは水・火ブックは通行料の受け取り可能性が他2色より高い=強い色である印象を受けました。では火か水ブックが有力そうに見えたところでこの2属性に注目すると、火と水には完全に特殊地形で区切られた区間があることに気づきました。これはつまり、アレスや全体焼きなどにより試合全体で領地が落とされやすい状況になった時、この区間に増資をすることで同色以外の移動侵略を受けずらい可能性があります。最後に、これはぱっと見で分かることですが1周が長い=めっちゃ広いです。広いマップでは周回にターン数がかかる上、今回は目標8000Gということで試合も特段長引きそうにありません。そのため特定の1マスが踏まれる確率は狭いマップより低め=偶発的な侵略が少なめと見込まれます。つまり
の3点を”特徴”として、これらを踏まえて大枠を考えていきます。
では、1-1の分析結果を踏まえてどんな要素を揃えたブックがリストアップした特徴を活かせそうか考えていきます。
まず1.水と火が交差点あって強そう ですが、これはシンプルにブックのメインカラーを火か水にすればいいでしょう。次に2.広いので狙った土地を侵略するのは大変そう なため、侵略ブックはこのマップにあっていないかもしれません。逆に侵略されにくいなら専守防衛で早々に目標魔力を集めてゴールするブック(走りブック)は強そうです。そのため、水走りブックを考えることにします。最後に 3.火と水は同色以外から意図的な侵略を受けにくそう なため、侵略による干渉は同属性土地=水領地以外は考えず侵略以外の干渉をすることを考えます。更に、火は火だけの区間を選ぶと自動的に地の区間を通れないため、そのどちらを通ってもいい水ブックは必然的に地の区間を多く通りそうで強い火ブックに対して強い増資先があるなとあたりをつけていきます。
1-2から水走りをベースに作戦を考えます。ですので、目指す作戦としては誰よりも早く5連鎖を形成しレベル4,5領地を2つほど作りゴールすることが最終系です。連鎖形成をするに際し、ルートとしては水空き地を目指すのはもちろんのこと、上の大枠にて右端の地属性の区間を積極的に通り守りやすいたことが分かっています。また、直踏み侵略がしにくいところから拠点を作ってから2,3Rでゴールできれば相手の妨害も集まり切りにくいはずです。まとめると、
を今回の作戦とします。
とうとうブック編集画面へ向かいます。まず1-3で立てた作戦に必要なカードをリストアップしていきます。今回は
としました。以上の最低枚数からクリーチャー16枚+足6枚+地変4枚(+アイテム5枚)が今回のブックの骨格31枚として決まります。場合によってはここで40枚の枠を超えることもあるかもしれません。その場合は初手に欲しいカード以外の割合を減らしつつ、追加ドローができるカードでブック全体の回転率を上げることを考えてください。また、上記では説明のしやすさのために枚数を具体的に決定していますが、ここはざっくり何割くらいかな、で決めて実際に使ってみて調整する方が確実です。
干渉(=妨害)そのものが戦略の軸になっている場合(侵略ブック、焼きブックなど)やドローをすることが目的のブック(1ドロー付きの呪いが作戦の軸である場合、フレイムゴエティアのようにブック枚数が作戦の軸になるブックなど)以外は妨害とドローソースが必須枠に含まれないはずなので残りの枠をこれらで埋めていくことになります。今回は残りの9枠に対してドローは1種4枚をフル投入できるくらい、残りの5枠を妨害としました。というのも今回の作戦は「戦闘がそこまで発生しない」「デコイなど使用にカードを捨てる必要のあるカードが軸ではない」という2点から手札の消費が少ないことが想定され、更に「必須枠の種類」が少ない(まきクリーチャー、拠点クリーチャー、足)ため多少引きムラがあっても戦うことができるだろうという目論見があったためです。逆に、侵略による干渉を積極的に行わない方針が決まっているため、手札から実施できる干渉はできる限り取っておきたいという思いから残り全てという配分にしています。ここは残りの枠数と立てた作戦がどれほど引きムラに影響されやすいかで決めてみてください。とはいえ、ここはSTEP3で主に調整することになります。
以上の手順でどの役割のカードをどれくらい入れるかの当たりがつきました。あとはその通りにカードを選定していくだけです。重要な工程ではありますが、最適解は存在しません(極端な話、私はここのカード選定は「好きだから」で決めていいとさえ思っています)。しかし、全くの手放しではどこから決めればいいかわからないという場合は「作戦で最もこだわっている個所」「プレイングでカバーが最も難しそうなところ」から考えると楽です。今回は①領地を確保する→ばらまきクリーチャー比率の大枠を守っていれば(効率はともかく)空き地を選んで進むことでいつかは達成できそう ②連鎖を形成し、増資する→時間をかければ魔力は増えるので手動地変も込みでできそう ③拠点を作成しなるべく早くゴール→リスクが低いが相手の侵略自体は回避不可の行動 と考え③だけはどう立ち回っても再現できない=力の入れどころと考え「拠点用のクリーチャー枠」を拠点にしたときの硬さと非侵略干渉である焼きへの耐性からペイルグロブスターを決めるところから始めました。※例ブックのカードごとの採用意図は本題から逸れるため割愛
クリーチャーから決めた場合は、その他のクリーチャー枠はアイテム制限を共通になるように・配置制限を被らないように決めることを心がけましょう。アイテムから決めた場合はそのアイテムを使用した際により広く拠点を落とせたり守れる対象が増えるように組みます。スペルからの場合は他のスペルが決めたスペルの動きを阻害しないか・(呪いなどの場合は)防魔クリーチャーとの兼ね合いは大丈夫かなどを確認しながら枠を埋めていきます。
最も重要な手順です。作ったブックをCPU戦でも対人戦でもいいので使ってみます。そうするとたくさんの改良点が見つかると思います。2-3で決めたカードでは特定の戦略に極端に弱い(誰もファイアービークの素手侵略を耐えないとか、リフォーム1枚で防具がブックからなくなってしまうなど)とか、2-1で決めた枠では足らないパーツがあるとか1-3で決めた作戦に穴があるとか、そもそも1-1の分析結果が誤っていることもよくあります。
しかし、改良点が見つかった時にどこで間違えていたかを明快に分析できる点こそが作戦を立てる最大のメリットです!例えば自分の拠点が落とされて負けた(と感じた)ときに「増資はあそこじゃなかったなー」ではなく「リフォーム+アビサルモナークまでされるのは想定してなかったな」であればSTEP2-3に立ち返りHPがアイテムなしでも51以上になるクリーチャーに差し替える・バイタリティなどHPを上げる手立てを用意する、作戦上それはできない・より大きい脅威があるのであればSTEP1-3の作戦立案段階で他の脅威とアビサルモナーク+手札破壊に耐えられる方針にできないか考えるとか、それは特異値であるため構築では無視してアビサルモナークを持っているセプターやその領地の周りには増資をしないと割り切るという方針を1-3に加える(そしてその新たな方針にブックが耐えられるか検証する)、または拠点を作るという作戦自体を切り替えてレベル3を量産する方針にするなど必要なだけ必要なアップデートを加えより強いブックを作ることができます。
1-1から間違っていた時も、逆に言えば確かな特徴=1-1に使える知見を得られたことに外ならず、次はより確かな知見とともに作戦を立てることができます。今回の例で言えばロータリーを実際にやってみると誰もが何らかの理由で右回りを選択することが判明したとします→すると、地・風も結局交差点から遠い区間が発生するため踏み期待値は水・火と変わらない=水・火が踏み期待値が高く強い という前提が崩れます。そんなことが起きれば他の属性を検討し直す必要が発生します(更に、その時は水・火ではない色を使う理由となった動機や、左回りの相手を踏ませたり逆に安全に増資するためにどうするかを作戦・ブックに反映することになるかもしれません)。更には、そうして作った新たなブックでもSTEP3の知見を重ね、結局「1-1が間違っていた」という結論自体が修整可能な範囲だったことが判明し、元のブックが強くなることもザラです。
このように、作戦を立てていればどこまで負け試合を反省するときに直したい敗因が不運か、不注意か、構築の制限によるものか、作戦の考慮不足かで切り分けることができ、プレイング・ブックの修正難易度が劇的に下がります。修正できる作戦こそが最良の作戦です!どんどん自分のブックが強くなりプレイングに反映される感覚を楽しんでいただければ幸いです。
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