制約が面白さを生んだシーダモの港
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少し早いがリーグ4 シーダモの港を振り返る。
このマップは「パーミ4積みを強要する」と言われ、開幕当初は否定的な声が多かった。
だが、終わってみれば多種多様なブックが入り乱れる熱いリーグとなったと感じている。
まずはパーミッション。
ショートカットで周回数を伸ばすのが主眼ではない。
片側エリアを連続周回することで、早期に自色の土地を確保できる。これこそが、このスペルの本質的な強みであり、他の周回系スペルにはない特徴だ。
このスペルを使用し、さらにダイス運の上振れが噛み合うと、以下の3つを同時に達成できる。
結果、12~15ラウンドで目標を達成できる。
カルドセプトは、相対的に走りが強いゲームだ。
シーダモではパーミの影響によって、その傾向がさらに強まる。
分かりやすく誇張すると、理屈はこうだ。
4人がそれぞれのブックを持ち込んだとき、次の状況なら、干渉・遅延ブックでは、まあ勝てない。
走走走殴
逆に次の状況なら、走り側は妨害を受けやすくなるものの、隙を突き、土地さえ確保できれば抜け出せる目がある。
殴殴殴走
結局、「他人が走るなら自分も走らなければ間に合わない」というナッシュ均衡のような状態が生まれ、走りブックを選ぶのが合理的な選択になりやすい。
そして、エンジン。
稲村氏のブログ記事「READ:シーダモにおけるブックフレームとプレイング構築を考える」が公開された。
記事では、シーダモにおけるパーミッションの強さに触れられていた。
16bitさん考案の「パーミ4・ギフト4・リンカネ3」、通称「16エンジン」。
ギフトとリンカネでブックを回し、パーミを安定して引き込む構成だ。
見よう見まねで試したセプターの多くが、リンカネを打てず、捨てることもできず、一向にかからないエンジンに頭を抱えた。
パーミやギフトを引くためにリンカネを打つ。
その行動は本当に強いのか。
エンジンを回すための行動自体がテンポ阻害になっていないか。
疑念を持ったセプターのブックから、リンカネの枚数が徐々に減っていった。
皆が各々のエンジンを探す日々。
ちなみに私のエンジンはフェイト4枚。リーグ中盤に暫定1位(11411)となったブックだ。
このブックを公開後、環境は一時的にさらに早くなった気がする。
結局、シーダモでエンジンはかかったのか、かからなかったのか。
真相は闇の中である。
カルドセプトは競技人口が少なく、他の対戦ゲームに比べて戦績を分析する環境もない。
だからこそ、分からないまま遊べる。
それがいい。
リーグが進むにつれ、環境は少しずつ変わっていった。
「走走走殴」だった卓は、「殴殴走走」となり、いつしか「殴殴殴走」になっていた。
走り特化のブックは、目に見えて減っていった。
理由は、今でもわからない。
メタが一巡して、環境が揺り戻しただけなのかもしれない。
あるいは、カルドセプトを楽しみたい、盤面越しのやりとりを楽しみたいという気持ちが、リーグ内に静かに広がっていったのかもしれない。
12ラウンドで終わるゲームでは味気ない。
できるだけ長く遊びたい。
もう1周、遊びたい。
そんな願いが、スケアストーム、アルマゲドン、シニリティの束となって、ブックに積まれていった。
……などと、妄想してしまう。
そうした環境の中で、シーダモの王となったのは、かよさん。
彼女が手にしたブックは、アレスを入れ、干渉と遅延のスペルを詰め込んだ1本。走りからは、ほど遠いブックだ。
彼女は周りが走りに傾倒している中、一貫して干渉ブックを使い続けた。
干渉を積まず走る私のような不遜な走り屋に、あらゆる手段で食らいつく姿も、干渉が実らず走りきられて敗れる姿も、何度も見た。
それでも折れず、調整を重ね、最後は5連勝を成し遂げた。
見事な結果だった。
思わず、新日本プロレスのYuto-Iceのようなポストをしてしまうほど興奮した。
最後に、シーダモはなぜ面白かったのか。
これは仮説だが、シーダモの面白さは、制約の中で遊んだことにあったのだと思う。
パーミ4が事実上強要され、スペルを使うタイミングも縛られる。
ブック構築の自由度が狭まり、プレイの選択肢も絞られる。
そのぶん展開が読みやすくなり、他者の行動の意図も理解しやすくなる。
この解像度の高さが、刺激的なゲーム体験を生んだと考える。
誰よりもカルドセプトを愛した友人は、こう語っていた。
「カルドセプトは自由度が高すぎる。それは時に、最適な学習を阻害する」
奇しくも、リーグ4開催中の9月23日は彼の命日だった。
かよさんと初めて会わせてくれたのも彼だった。
彼がビギンズを遊んでいたら、何と言っただろうか。
外部リンク : note(ノート)bean bulb|AAnoteボードゲームとしてのCuldceptとその発見。 "良い情報量と学習への対価"から。 今回は結局、たった1個の発見の話。 そしての一区切り。 IA.そも、"おも...