シーダモの港の所感とリーグ4使用ブック
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こんにちは、かよです。リーグ4(シーダモの港・8000G・4人戦 2026/9/21~2026/10/4)に参加してました。対戦してくださった方々、ありがとうございました。
シーダモの港では様々な考えや記事を見ることができましたので、私も使用したブックについてやどんなこと考えてたかなどを書いてみたいと思います。長いです。
他の方の記事などにも書かれていますが
・城からの分岐で進行方向が選べるため、比較的狙った土地が取りやすい
・城からダイス7の土地が避けにくい(避けようとすると半周遅れる)
といったような特徴があります。
また、左右に砦があり、パーミッションで周回に必要なマス数を28マス→14マスに大幅短縮できることから4枚採用する人が大多数になるであろうことが想定されます。そのため、
・パーミッションで同じ側を回る場合、水と地、火と風で土地の奪い合いが起きやすい
といった特徴もあります。
シーダモの港は過去作のマルセスブルグとほぼ同じような形状をしており(砦の位置や属性の配置は若干異なりますが)、マルセスブルグではほぼすべてのセプターがパーミッションを4枚採用していたことから、4枚採用が標準と私は考えていましたが、4枚採用することを疑問視するような声をX(Twitter)でちらほら見かけました。とても驚きましたが、パーミッションはどのような目的で採用されるのかをきちんと捉えておく方がよいかと思い、書いてみます。(あまりこういった話は得意ではないので、本当はほかの方にお任せしたいのですが・・・)
見かけた意見の中には、他の足スペルを使用した場合との収支を比較したような話がありました。パーミッションは他の足スペルを削ってでも入れるようなカードなのでしょうか?
ヒントになりそうなものとして、2ndEX時代に書かれた松岡さんのマルセスブルグのブック紹介があります。
(松岡さんのホームページ)[http://www.venus.dti.ne.jp/~matsuoka/culd/book049.html](http://www.venus.dti.ne.jp/~matsuoka/culd/book049.html)
この中のマップ分析の項では、周回にかかるラウンド数の短縮を足スペルにより行う記載があり、足スペルごとの「短縮R数」とそれにかかるコスト(「損/短縮R」)の記載があります。
コストは、カード使用コスト。
砦B損失は、カード使用によって失う砦ボーナスの平均。
稼マス数は、カード使用によって短縮できた周回マス数。
短縮Rは、周回マス数/ダイス期待値=短縮できるR数。
損/短縮Rは、(コスト+砦B損失)/短縮R=1Rあたりの短縮に失う魔力。
これをビギンズの足スペルに置き換えて計算すると、おそらくですが以下のようになります。
「損/短縮R」をみると、パーミッションはホーリーワード8やヘイストなどよりも1ラウンド短縮するのにかかるコストは高い、ということが分かります。(参考までにフライを追加してみましたが、圧倒的なコスパのよさですね)
ただし、「短縮R数」をみると、他のスペルが1ラウンド短縮できるかどうかに対してパーミッションは1枚で3ラウンド以上の周回短縮が行えるカードということになります。言い換えれば、高額地を作る元手となる周回ボーナスが約3ラウンド早くもらえる、ということです。
なお砦を1個通過してからパーミッションを使用することを徹底した場合には「損/短縮R」=96.7となるため、ホーリーワード8やヘイストよりも収支の面でも優れている、ということになりそうです。
このようにパーミッションの強みは「周回ボーナスをもらうまでのラウンド数を大幅に短縮できる」という点です。また、他の記事では「片側を回り続けることで早期に連鎖形成を行える」「領地指示の回数を増やせる」といった点が挙げられていました。
そのため、侵略ブックのような他者の土地を奪って達成をめざすようなブック以外では、序盤から使用したいスペルと考えてよいかと思います。資産を伸ばすために高額地にハメるにせよトランスするにせよ、元手は必要ですし連鎖はあったほうがよいですからね。
一方で、パーミッションと他の足スペルと比べる場合には以下のようなデメリットもありますので、特徴を抑えた上で使用する必要があります。
・高額地を避ける効果はない
他の足スペルやリコールであれば高額地を踏まないようにすることができますが、パーミッションにはそのような効果はありません。特に使用するターンには他のスペルが使用できないことから、目の前に高額地がある場合には必ず踏むリスクがつきまといます。
・使えるタイミングに制約がある
他の足スペルはいつ使っても短縮効果が得られますが、パーミッションはすでに砦を2個とおっている場合には効果がなく、城を通過するまで保持する必要がでてきます。砦を超えてから使おう思ったらダイス8が出てしまった、他のスペルを優先した、といったようなときに城についてしまい、結局半周かかえることになる、という状況はパーミッションあるあるかと思います。
リーグ開始直後の対戦部屋のログを見ると、特殊地形にばかり止まってクリーチャーが置けなかった、といった発言がありました。同卓のセプターからは、このマップはどのマスにいても25%で特殊地形に止まる、といった説明がされていました。たしかに、城で分岐ができるとはいえ、常に2/8が特殊地形となるようになっています。この数字はこれまでのリーグ1~3のマップよりも高い数字です。素ダイスに頼るとずっと置けないリスクがある、という点は認識する必要があります。
上記のようなことを考えると、ある程度殴れて走れる火ブックが強いのではないかと考えました。
まずはパーミッションを使うのかどうかを考えましたが、これは使うの1択と考えました。
使わない場合、他のセプターに使わせない方向にする必要があると考えていましたが、その場合は「リフォーム」か「レイオブロウ」になるかと思います。
ただ、「レイオブロウ」は引きうちには対応できませんし、どちらも序盤から引けるとは限りませんので何枚かは使用を許してしまう可能性が高そうです。また、リフォームはマナに変えるため、引いたターンが遅くパーミッションをすでに使われてしまっていた場合、400Gや500Gになるマナを与えてしまう可能性が高いです。使わせないことの対策カードがあまり効果的ではないように思えたため、素直にパーミッションを使おうと考えました。(ただ、実際にはパーミッションを採用しないブックで勝っているプレイヤーも複数名いらっしゃり、まだまだ見えていない側面があるのかもしれません)
続いてパーミッションを採用する場合には片側を回り続けることが多くなり、水と地、火と風に分かれる形になります。土地数が多く、避けにくい城から7マスの土地があるのは水火のため、まずはどちらかを使うほうがよさそうです。水は配置で遅れたり一度落とされてしまった場合の巻き返しが難しいことが多い印象なのと、ファイアービークでお手軽高火力侵略を行える火のほうが、土地取りでは有利だろうと思い、火ブック。
またパーミッションを採用するセプターが多くなり、他のマップに比べ他者間の通行料振り込みも起きやすくなってしまう可能性があります。パーミッションを使えて早期にレベル4や5を作れたプレイヤーに通行料が入ってしまうようなことがあった場合には、巻き返すのが非常に難しくなりそうです。極端な話、毎ターンダイス7以上を出して2ターンに1回パーミッションが使えれば2ターンごとに300G、400G、と周回ボーナスが入ってくるのです。序盤に限らず、中盤以降もレベル5を作れるだけの魔力が2~3ターンで供給されることも出てくるかと思います。そのため、踏みでの決着をなるべく抑制するカードを入れたいと考えました。古書館リーグでは踏みの発生を抑えることを意識して色々試しており、クインテッセンス、テレキネシスがレベル上げ自体がしづらくなる効果が高く、ローカストも通行料を減らす効果が高い、という考えでしたがこのマップはすぐにレベル5を作る魔力が入る、領地コマンド指示機会が多くなることからローカスト、クインテッセンスの効果は薄そうです。そのため、場全体に影響があるアルマゲドン、突然の目の前のレベル上げを抑制しやすいシニリティ、交換などでレベル上げタイミングを遅らせる効果が期待できるスケアストームあたりが効果が高いと考えました。イビルブラストも一定の効果があると思います。ただ、これらのカードを駆使しても、影響が及ばない土地というのはどうしても存在してしまい抜け駆けでレベルを上げるプレイヤーは出てくるかと思います。とはいえ、自分が最速の上がりを目指すブックを使用した場合には、前述の特殊地形に止まり配置できない下振れ要素やパーミッションが引けるかどうかなどのドロー運に常に悩まされることになりそうです。
そのため場の遅延を図ったほうが結果的に安定すると考え、他人の土地への干渉も促せるカードとしてアレスを採用。自分が物騒なカードを持つことでその隣の土地は避けよう、という考えを持ってもらえれば、ほかのプレイヤー同士での土地の奪いあいが期待できます。特に風ブックは、自分が使用していた時にアレス+ファイアービーク+コローシブスピアとスケアストームのブックを使われてたときが一番きつく、対策を考えましたが風属性ではどの土地でも守ることはできない、という結論となったため採用。といった形でできたブックがこちらです。
可能な限りレベル上げを抑制し場を遅延できるカードを採用しています。ギフト4リンカネーション2という構成は、古書館でPAMELAさんが解説していた稲村エンジンと呼ばれていたブックを参考にしています。キャプチャ取り忘れてしまっていましたが、元のブックにはセフト2ドレインマジック2と”7色の干渉カード”とおっしゃってた多種多様な妨害カードが採用されており、すべての妨害カードをセフトで手元に集めて場の責任を一挙に引き受けるようなプレイングをされていましたが、減らしてパーミッションを採用したため干渉力は弱まっています。ただ、安定してブックを1周させることができるという点と、防具を入れるよりも攻防どちらにも使えるアイテムカードを採用したほうがよいという点、干渉カードでレベル上げを抑制しドレインマジックで利益にした後、自力地変で4位をキープしギフトを効率的に使っていく、といったプレイ指針などを参考にしていました。
自分の土地も安定しませんが、パーミッションを効果的に使っていくことで終盤には900Gや1000Gの周回ボーナスが入るようになるため、連鎖が削られた分を周回ボーナスでカバーすることもできる、また土地3個で551など少ない土地数での達成も比較的しやすいといった点からも、最終盤面で1~2ターンしのげる程度の防衛力があれば十分と考えていました。だいたいブックは16~18Rで一周することが多いため、18~20R前後で達成するのに必要な魔力は調達できることが多いです。この最低保証の担保がリンカネーションを採用する理由と考えています。
パーミッションで周回数を稼げることでマナも非常に強力ですが、低い順位をキープするのが難しくギフトが安定しなくなってしまうためこのブックでは不採用としています。序盤に魔力を得ても使い道がないというのもあります。
実際には干渉カードを振りかざしても17ラウンドくらいで上がられてしまうような試合も多く、決して最強ブックというわけではないかと思いますが、干渉カードが場に多くあるような対戦では最低保証の担保により安定して勝てたのかなという印象を持っています。どの試合も怪しかったですが、巡りあわせがよく5連勝することができました。
またこんなに干渉カードを多く積んだブックだと誰も再戦してくれなくなるのでは・・・という心配も若干あったのですが、むしろ再戦したプレイヤーは侵略寄りのブックになっていたりイビルブラストが増えてたり焼きブックになっていたりなどさらに荒れるような展開になっていたことが多かったようにも思います。たまたまリーグ全体でそういう環境になっていっただけかもしれませんが、それはそれで面白かったです。
対戦していて強いなと思ったリコールを採用したブックやケルベロス+ストームコーザの盤面制圧型のようなブックを使っていた方が最終日に結果を出していたのも面白いなと思いました。無属性で他人と被らない土地を狙うブックなども見られ、いろいろな戦略が見れたのも面白かったです。
ブック名は風林火山の一節ですが、ファイアーエムブレム風花雪月のストーリー後半で流れる曲名から取っています。重々しいけれども前に進もうとする曲調とブックのイメージに重なるものがあったのもありますが、もう1つ思ったことがありました。この曲が流れるストーリー後半では望まない戦闘をしなければならない場面が度々訪れるのですが、その中の一部は、序盤のプレイヤーの選択により回避することができるのです。自分のブック選択、採用するカードにより望まない試合展開を回避することができるかもしれない。そんな点が被るものがあるなと思いました。
思い描く試合展開のためにブックを考え、はまった時のおもしろさは格別なものがあります。もし対戦していて面白くないと感じた部分があるのであれば、それはもしかしたらブック選択により回避することができるものもあるかもしれません。カルドセプトは面白い。もっと色んな試合を見てみたいものです。
dova6日前
記事投稿ありがとうございます。
先日、勝手ながらかよさんの5連勝を、妄想も交えて記事にさせていただきました。
妄想が当たっていた箇所もあれば、唸らされた箇所もあり、大変興味深かったです。
松岡さんの古き良き時代のHPがまだ見られることに驚きました。古文書の解読のようでわくわくしました。
ガイデス闘技場1でも、またよろしくお願いします。
かよ6日前
dovaさんありがとうございます。読み終わった後でサムネをみたら私のアバターであることに気づいて嬉しく思っていました。走り3人相手では厳しいという点も見抜かれていましたね。とても分かりやすく面白い記事でした。
松岡さんのサイトがいまでも見れるのは本当にありがたいですよね。何度読んでも発見があるような面白い文章で、最近ではもはやバイブルのような感じになっています。
こちらこそまた対戦よろしくお願いいたします。